漢方で冷え性を解消できるのか?

冬場はもちろん、真夏に空調のきいた外出先や室内で過ごしていると、手足の冷えを感じる方も少なくないのではないでしょうか。

 

実は、女性の五割から七割が冷え性を自覚している、と言われています。

 

冷え性の症状には、手足の冷え、頭痛、肩こり、腹痛や下痢など様々なものがあります。

 

しかし、私たちになじみの深い近代医学、いわゆる「西洋医学」の概念では、「冷え性」という病気はありません。

 

これに対し、漢方薬などに代表される「東洋医学」の世界では、冷え性は病気のひとつとされています。

 

東洋医学では、生命エネルギー(気)、臓器に栄養をあたる力(血)、全身を潤す力(水)のバランスによって体調が変化する、という考え方をします。

 

気には体を温める「陽」と体を冷やす「陰」の気があり、陽の気が不足すると体を温める力が弱まり、陰の気が優勢になって体が冷えた状態になります。この状態が「冷え性」で、病気ではないが体調不良である「未病」とされます。

 

冷え性は、東洋医学では以下の四種類に分けることができます

 

一つ目は、肩こりや生理痛を伴う、血液の巡りが悪いことが原因の「?血(おけつ)」です。

 

暑がりで汗かきの人、ストレスを感じやすい人に多いといわれています。二つ目は、色白で貧血気味、平熱も低いという方に見られる「気血」です。

 

こちらは血液の巡りと気のバランスが崩れることにより起こります。三つ目が下半身は冷えているのに、顔や頭は熱を持っている「気滞」で、精神的に追い詰められがち、几帳面な人に多いとされています。

 

こちらは自律神経のバランスが乱れたことにより起こるもので、イライラするなど精神面にも影響が出てしまいます。最後は体を温める機能自体が低下してしまっている「腎虚」で、真夏でもカイロが手放せない、腹痛、腰痛がひどい、という症状があります。

 

漢方の世界では、この四種類の冷えについてそれぞれ別の方法で対処します。たとえば、?血では滞った血行を促進させる作用のある薬を、気血には不足しがちな血液を増やしつつ血の巡りを良くする薬を施します。

 

また、漢方には基礎代謝を改善し、熱を作る能力をあげる働きもあります。

 

このように、漢方にはひとくくりに「冷え」といっても様々な種類と薬があります。そのため、漢方で冷えを改善するには自分の冷えを知り、適切な薬を選ぶ必要があります。

 

最近はドラッグストアで見かける機会も増えた漢方ですが、中には医師にしか処方できないものもあります。

 

自分に合う漢方が知りたい、という方は薬剤師もしくは医師に相談することをおすすめします。

 

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