おいしいものはカロリーが高いというのは非常に残念なことです。
今はおいしくてカロリーが多い食べ物が多いので、肥満症に悩む患者も増えています。
防風通聖散は医療の現場では肥満症患者に処方されることが多い漢方薬です。このページでは、防風通聖散の効果・効能の一つとして肥満症を治す働きをご紹介します。
- 肥満症が起きる原因
- 防風通聖散で肥満症を解消できる理由
肥満症になるのは基本的に食事、カロリーの取りすぎが原因になります。
でも実際、若い頃には普通に食べていて今も食べる量は変わってないのに、なんだか太ってきているなあと感じることが中高年になるとあると思います。それは基礎代謝が下がっているからです。
基礎代謝とは毎日の生活の中で、起きてから寝るまでにしている行動によって消費されるカロリーを指しています。人間はどんな動作をするときにでも筋肉を使い、筋肉を使うことでカロリーを消費しています。
朝、ベットから起きるときに体を起こすため腹筋を使い、また朝の初めの1杯の水を飲むためにコップを持ち上げるために手を動かすなど、そんな小さな行動でも筋肉を使いカロリーを消費しているのです。
しかし運動をしないと筋肉はすぐにおとろえてしまいます。筋肉がおとろえることにより減ってくる、すなわち消費できるカロリーが減ってくるということになります。
ただこの筋肉というのは運動をする、しないにかかわらず年齢を重ねることで減っていってしまうという面もあります。
そのため、若い頃とは違い、食事量も行動も変わらなくてもカロリーが消費される量が減って、使われなかったカロリーが脂肪となり体につくことで肥満症になってしまうのです。
防風通聖散で肥満症が解消される理由
防風通聖散に入っているマオウにはエフェドリンという成分が入っていて、これが直接神経に働きかけノルアドレナリンの分泌を促進します。このノルアドレナリンは脂肪細胞に働きかけ、脂肪を分解していくように指令を出す役割をするため、脂肪の分解が進んでいきます。
またケイガイ、レンギョウ、カンゾウは脂肪細胞の中での脂肪を分解していく一連の行程の中で、脂肪を分解していく作業を邪魔するような物質を抑えていく作用を持っているため、結果的に脂肪の分解をよりたくさんしていくように働いていくことになります。
また最近の研究により、防風通聖散には食欲が増加されるグレリンというホルモンを抑える作用があることがわかっています。グレリンを抑えることにより、食欲が抑えられ、食事量も自然に減っていくことになるため、カロリーの摂取量も減っていきます。
もちろん、筋肉が落ちないように軽い運動を続けることはとても大切なことです。
運動によって基礎代謝も上がっていくと思います。しかし、年齢によってどうしても筋肉は落ちていくのです。
そう考えると防風通聖散にはいろいろな方面からやせるように働く生薬が配合されているので、年齢的にどうしても避けられない脂肪の増加を防ぐ方向に働き、飲み続けることにより普段の生活の中で肥満症を解消していくことができる漢方といえるのです。