漢方でうつ病は治るのか?

厚生労働省が実施している患者調査によると、約13人に1人がうつ病を発症することがわかっています。うつ病の原因としては、遺伝やストレスなどが挙げられていますが現在でも詳細は不明です。

 

仕事でのストレスや過剰労働、出産後、親しい家族や友人との死別など、悲しかったり、つらい思いをするとうつ病を発症する可能性があります。

 

一方で、結婚や子供の自立、昇進など他人から見るとよい変化の場合も、うつ病を発症するといわれています。

 

つまり、誰でも何らかのきっかけで発症する可能性がある病気ということです。

 

うつ病の症状は、気持ちが落ち込む、わけもなく悲しくなる、生きている意味がわからなくなる、何もやる気がおきないという精神的なものに加えて、睡眠障害や肩こり、頭痛、めまい、体重減少などの身体的なものも合併します。

 

うつ病の主な治療では、抗うつ薬とよばれる薬を内服します。カウンセリングなどの心理療法も必要な場合には行われることがあります。

 

では、うつ病に漢方は有効なのでしょうか。漢方の世界では、うつ病は体をめぐる「気」のエネルギーが停滞している状態と捉えます。

 

そのため、気の流れを整える漢方や気持ちを落ち着かせる漢方がうつ病に対して処方されることがあります。

 

しかし、重度のうつ病に対しては漢方だけで対応することが難しい可能性もあります。

 

初期や進行度が中等度のうつ病には、効果を期待できることがあります。

 

どちらにしても、うつ病を自己判断して漢方だけで治療しようとすると病気が進行してしまう可能性があるので危険です。

 

まずは医師の診断を受け、漢方で治療をしてみたい旨を相談するとよいです。

 

一方で、漢方は抗うつ薬と併用することによって、より高い治療効果を期待できることがあります。

 

なかには最初は抗うつ薬と漢方を併用していたのに、徐々に抗うつ薬が必要なくなる方もいます。

 

また、抗うつ薬の副作用が強く出てしまい内服継続が難しい患者さんにとって漢方は強い味方になります。

 

では実際に、軽度、中等度のうつ病に対して有効だと考えられている漢方紹介します。

 

初期の軽いうつ病に対しては、香蘇散(こうそさん)や酸棗仁湯(さんそうにんとう)などがよいと考えられます。不安な気持ちを抑え、不眠を改善する効果を期待できます。

 

中等度のうつ病に対しては、柴胡加竜骨牡蠣湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)や半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)、加味帰脾湯などが有効と考えられています。

 

うつに伴うような不安やイライラ、体の疲れなどの症状を減らし、体力も補う効果を期待できます。

 

うつ病は我慢していると症状が進行し、自殺を招く可能性もあります。無理をしないで、早めに病院に行くようにしましょう。

 

防風通聖散


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